英・インペリアル・カレッジ・ロンドンの留学体験談:世界最高峰の理系大学での挑戦
ロンドンの名門理系大学、インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)で機械工学を学ぶRyomaさんに、進学の経緯、キャンパスライフ、そしてイギリスでの生活について伺いました。エンジニアリングの分野でトップを目指すための努力や経験談をご紹介します。
- 2024/11/2
- 2024/11/4
Ryomaさん
Imperial College London
専攻: 機械工学(MEng Mechanical Engineering)
- #正規留学生
- #イギリス
ICL入学前のRyomaさんの経歴について教えてください。
14歳まではイギリスとアメリカで過ごし、その後日本に帰国して中学・高校を日本で過ごしました。エンジニアリングに関心があったため、ICLを第一志望にして出願しました。他にもアメリカのBrown、Duke、Northwesternに合格しましたが、ICLのコースの質や世界的評価を考えて進学を決めました。
Ryomaさんはなぜイギリス・ICLを進学先として選ばれたのですか?
ICLはエンジニアリングに特化しており、学問が実用的で企業にも好まれるカリキュラムが組まれています。60%がインターナショナル・スチューデントなので、多様なバックグラウンドの学生と学べる環境にも魅力を感じました。ただ、実際に入学してみるとその多様性の半数が中国からの留学生で、想像していたほどの国際性は感じなかったのも事実です。
Ryomaさんから見る、ICLの特色、校風について教えてください。
ICLは世界ランキングでも上位を誇り、特にエンジニアリング分野では非常に評価が高いです。また、学生の約60%が留学生で国際性に富んでおり、異なるバックグラウンドの仲間と学べるのも大きな魅力です。周りの学生には個性的で「Nerdy」なキャラクターの人も多く、変わった人が多いと言う意味でも、多様性がありますね(笑)。ただ、多様性がある分、自分の性格に合った友人が絶対見つかる環境ではあると思います。
実際にICLに行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
ICLのエンジニアリングコースで学ぶ内容は非常にプラクティカル(実用的)で、学んだ知識を実際のプロジェクトに応用できる環境が整っています。ケンブリッジなどの大学がより理論的なアプローチに重きを置くのに対し、ICLでは業界レベルの機械を使った実践的なトレーニングが豊富にあり、企業からも高く評価されています。ただ理論を学ぶだけでなく、コンセプトをもとに自主的にエンジニアリングを応用する力が求められるので、就職活動にも直結するスキルを身につけることができます。
逆に、ICLに通う中で感じた大変な点や、少し期待と違ったところについて教えてください。
ICLは学問のレベルが非常に高く、周りも本当に優秀な学生が多いので、勉強についていくのが大変な時もあります。課題の寮も多いので、頑張って踏ん張ってます。
また、ICLは大学の特性上理系に特化しているため、当たり前なんですが周りの学生が理系の学生しかいません。そう言う意味で、学業面での多様性は少なく、みんな進路も似たような方向に進むことが多いですね。
ICLでの1日のスケジュールを教えてください
朝7時半に起床し、8時には大学に向かいます。9時から11時までモーニングレクチャーがあり、午後は13時から18時までレクチャーやワークショップ、チュートリアルが続きます。19時ごろに帰宅し、20時から23時までは自宅で勉強に取り組んでいます。学部によって勉強量やコンタクトアワーは異なりますが、エンジニアリングではかなりの時間を勉強に充てる必要がありますね。
大学外での生活環境はいかがですか?
1年目は学生寮で生活し、基本的なサポートが整った環境で過ごしました。フラットのキッチンなどは共有、部屋は個室みたいな感じなんですが、僕のフラットメイトは社交的じゃない人が多く、思い描いた寮生活はできませんでした。残念ですが、こればかりは運なんでしょうがないですね。
2年目からは友人とシェアハウスをするようになり、より自由で快適な生活を楽しんでいます。ロンドンの学生はICLに限らずほとんどが2年目以降はシェアハウスしている印象ですね。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
ICLでは、インスピレーションレクチャーと呼ばれる特別講義があり、F1のCEOやリシ・スナク(前イギリス首相)、ビル・ゲーツといった世界的な著名人が訪れ、貴重な話を聞く機会があります。トップ校ならではの贅沢なイベントですね。
また、僕はICL Japan Society(日本人学生会)のPresidentを去年務めていたんですが、他のロンドンの大学との交流イベントやボートパーティーを企画しました。学部主催のBallやエンド・オブ・イヤーディナーなども盛大に開催され、ソーシャルな面でも多くの思い出が作れる環境だと思います。
入学前、準備しておいてよかったこと、または準備しておくべきだったことはありますか?
自分のコースでは、入学前にオンラインで基礎コースを受講する必要があり、1週目には試験もありました。この準備があったおかげで、学び始めにスムーズに入れたと思います。また、高校時代に数学を高いレベルで勉強していた学生、例えばAレベルでFurther Mathsを履修していた人たちなどは、一歩先を進んでいる印象がありましたね。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
大学1年目の僕は、ソーシャルライフや健康を犠牲にしてしまで勉強に集中しすぎて、しんどい思いをしました。今思うと、1年目の成績は最終評価の7%程度にしか影響しないので、無理に詰め込むよりも、生活習慣やコミュニティづくりに時間を使うことが大切だったな、と思いますね。勉強ももちろん大事ですが、バランスを取りながら充実した学生生活を送ってほしいです!色々な人に会って人脈を広げられるのも海外大の醍醐味なので、是非楽しんでください!