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留学体験談

London School of Economics and Politics (LSE)

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス

LSEの留学体験談:経済と政治に挑むRioさんの学生生活

ロンドンの中心に位置するLondon School of Economics (LSE)は、経済学や経営学、政治学などの社会科学の分野で世界的に評価されている名門大学です。RioさんもLSEの学生として、経済学と政治学を専攻し、密度の濃い学びとキャリア志向の強い学生たちとの刺激的な日々を過ごしています。今回は、LSEならではの授業や学生生活のリアルについて、Rioさんに語っていただきました。

2024/10/16
2024/10/21
Rio

Rioさん

London School of Economics and Politics (LSE)

専攻: 経済学・政治学(BSc Economics and Politics)

  • #正規留学
  • #2023年入学
  • #文系
  • #イギリス

LSE入学前のRioさんの経歴について教えてください。

私は幼少期からアメリカ、イギリス、アムステルダム、東京など、いろいろな都市を転々としてきましたが、中学から高校まではシンガポールのインターナショナルスクールで勉強していました。そこでGCSEとInternational Baccalaureate(IB)を取得しました。課外活動も多く参加しており、ダンス、Economics Prefectとしての役割や、政府関連のインターンシップなどを経験しました。また、スポーツではタッチラグビー、サッカー、ネットボールなどの国際大会にも出場しました。

RioさんはなぜLSEを選ばれたのですか?

私はアメリカとイギリスを含めて8校に出願しました。特にNYU、Northwestern、UMichなど、経済学で有名なアメリカの大学も候補にしていました。大学選びの際の軸は、希望するコースの質やどういった教授がいるか、大学がどこまでリサーチに力入れているかなどが基準でした。

最終的にUCLとLSEで迷いましたが、LSEは就職活動におけるネームバリューが高く、Economics and Politicsの専門性が自分の学びたいことと完全に一致していたため、LSEを選びました。

LSEに出願した上での、具体的なプロセスについて教えてください。

私はIBのPredicted Score(予想スコア)とPersonal Statement(エッセイ)をもとにLSEに出願しました。LSEではIBの成績以上にPersonal Statementの内容が重視されると聞いていたので、エッセイの作成には特に力を入れました。エッセイでは、経済と政治を学びたい理由を自分のストーリーに沿って具体的に説明し、どうしてその両方の学問を組み合わせて学びたいのか、その学びを通じて社会にどのように貢献できるのかを強調しました。また、私が経験したインターンシップや課外活動がどのようにその学問分野と結びついているかも詳細に述べました。

あと、LSEは英語要件が非常に高く、IELTSでは全てのセクションで7.0以上を取得する必要があります。私は一応インター出身のネイティブでしたが、油断はできなかったので準備は万全にしました。

LSEの校風について教えてください。

LSEの学生は非常に上昇志向が高く、キャリア志向が強いです。特に、キャリアに対する意識が早い段階から芽生えており、入学早々から就活やインターンの話が飛び交っています。周りの学生はみんな、自分の将来のキャリアを真剣に考え、目標に向かってアンビシャスに取り組んでいる印象です。そんな環境の中で、私自身も刺激を受け、学業だけでなくキャリアについても意識が高まっています。

実際にLSEに行ってみて良かったと感じる点を教えてください。

LSEで特に良かった点は、コンタクトアワー(対面での授業の時間)が非常に多いことと、その質の良さです。授業は週に10〜13時間あり、クラスの規模が小さいため、教授との距離が近いです。例えば、ノーベル賞を受賞したような教授や、著名な本、教科書を執筆した教授から直接指導を受けられる機会もあり、1対1でエッセイの添削やテストのアドバイスをしてもらえることもあります。こうした密接な学びの環境は、LSEならではの良さだと思います。

また、LSEは学年の規模が小さく、約1800人弱、学士全体でも5000人しかいないため、学生同士のコミュニティが深いです。UCLやKCLと比べても、親密なコミュニティの中で学び、成長できる環境が整っているのが魅力です。

逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?

LSEは良くも悪くも、キャリア志向が非常に強い学校です。入る前に、LSE生はよく、インスタではなくLinkedIn(キャリア用SNS)を使って連絡先を交換するという噂を聞いていたのですが、実際に新歓ウィークで周りの学生が当たり前のようにLinkedInを交換しているのを見て驚きました。キャリアに対する意識が非常に高く、友人同士の会話でも入学当初から「どのインターンに応募したの?」や「就活どうするの?」といった話題が頻繁に飛び交います。

また、ロンドン大学は都市型の大学のため、地方大学のような「キャンパスライフ」を感じにくい点もあります。寮以外での友人との交流の場は少なく、地方大学のように自然に友達が増え易い環境ではないため、自分から積極的にアクションを取る必要があります。

大学の授業のスタイルについて教えてください。

LSEの授業は大きく分けてLecture(講義)とClass(クラス)に分かれています。Lectureはモジュールによって規模が異なり、20人から200人規模まであります。授業では新しいトピックを扱いますが、事前にオンラインで予習しておくことが求められます。授業の進行が非常に速いため、予習をしっかりしていないと授業でおいていかれます。

Classは5〜15人規模で、特に経済系の授業ではProblem Setという課題が毎週出され、それを基にディスカッションが行われます。ディスカッションベースの授業が多いため、これも事前リーディングなどの宿題をきちんとこなしておかないと、ついていくのが大変です。

キャンパスや大学の施設の雰囲気はいかがですか?

LSEのキャンパスはロンドンの中心、Covent Gardenエリアにあり、非常に便利な立地です。UCLやKCLなど、他のロンドン大学と比べて、LSEのキャンパスはわりかしまとまっているため、”キャンパス感”があります。建物も新旧が混在しており、半分は古風なイギリスらしい建物、もう半分はモダンなデザインの施設です。ロンドンという大都市に位置しながらも、キャンパス内は学生の活気で溢れています。

学校外での生活環境はいかがですか?

1年目は約7割の学生が寮に入ります。LSEのキャンパス近辺には寮はないので、徒歩20分ほどの場所にある寮に住むことが一般的です。LSE専用の寮もありますが、ロンドン大学全体の学生が利用できる寮もあり、さまざまなバックグラウンドの学生と交流できます。2年目以降は、学生同士でグループを作り、街中でフラットシェアをすることが多いですね。

キャンパス周辺のCovent Gardenエリアはロンドンでも治安が良い方のエリアです。しかし、ロンドン全体では治安が良くない地域もあるため、夜間の外出には特に気をつけています。

在学中に、印象に残ってるイベントがあれば教えてください。

私はDance Societyに所属しているんですが、そのソサエティの活動の一環としてShowcaseというイベントに参加しました。ロンドン市内のシアターで、500人規模の観客を前にパフォーマンスをできたのは印象的ですね。

また、ロンドン大学同士のスポーツの対抗戦も盛り上がります。LSEでは普段はSchool Spiritをあまり感じないこともありますが、大規模なイベントに参加すると他のロンドン大学とのライバル関係が見えてきて面白いです。

入学前、準備しておいてよかったこと、または準備しておくべきだったことはありますか?

LSEはキャリア活動が非常に早く進行するので、入学前からSpring Week(イギリスの一年生用のインターンプログラム)などの就活情報を前もって知っておくことが大切です。事前準備をしっかりしておくと焦らずに済みます。ただ、キャリアが全てではないですし、別にそんな早くから就活したくないよ、という方にとっては関係のない話なので、気にしなくでも大丈夫です。

また、LSEではSocietyの活動もApplicationベースで選考が行われるため、入学前にインスタグラムなどでソサエティの活動内容や募集条件を確認しておくと入学時に余裕を持って応募できます。

大学での日本人コミュニティについて教えてください。

LSEには日本人の学部生は少ないですね。私の学年では10人ほどです。基本的にインター校や現地校出身の学生が多く、日本から直接進学した学生は少ない印象です。大学院生はもう少し多く、毎年20人ほど在籍しているので、日本人全体では50人程度です。他のロンドン大学と比べると規模は小さいですが、その分親密なコミュニティです。

最後に、これから留学を志す中高生の皆さんにメッセージ・アドバイスをお願いします!

自分から積極的にアクションを取ることが、充実した留学生活を送るための鍵です。アクティビティに参加したり、自分から人に話しかけたりすると、自然と人脈が広がり、さまざまな機会が見えてきます。LSEは都市型大学で、キャリア活動も勉強も忙しいですが、私はLSEが大好きです。小規模でアットホームなコミュニティなので、もしこのインタビューを見て、少しでもLSEに興味を持ってくれた人がいたらとても嬉しいです!