米・ノースウェスタン大学の留学体験談:学びと生活の交差点で輝く、Lillyさんのキャンパスライフ
学業と学生生活のバランスの取れた環境を追い求めたLillyさんが、彼女が進学先に選んだのは、アメリカ・イリノイ州のノースウェスタン大学。ミシガン湖の辺に位置するこの大学で、Lillyさんは経済学と心理学のダブルメジャーに取り組む一方、学生コミュニティやイベントにも積極的に参加し、濃密なキャンパスライフを楽しんでいます。そんな彼女へのインタビューを通して、ノースウェスタン大学での勉強生活の実態を紐どいてみました。
- 2024/11/5
- 2024/11/15
Lillyさん
Northwestern University
専攻: 経済学・心理学(BA Economics and Psychology)
- #正規留学生
- #アメリカ
ノースウェスタン大学入学前のLillyさんの経歴について教えてください。
私は3歳から7歳までカナダで過ごし、その後7歳から11歳まではブラジルで生活しました。日本に戻った後はインターナショナルスクールに進学し、18歳までAPコースを履修しながら勉強していました。日本から直接、Northwestern Universityへ進学しました。
Lillyさんはなぜアメリカ・ノースウェスタン大学を進学先として選ばれたのですか?
私はノースウェスタン大学を第一志望にして、Early Decisionで出願しました。経済学と心理学の両方に強い大学で、自分が学びたかった分野を深く追求できる場所だと思ったからです。また、シカゴのような大都市に近いエバンストンにあるため、学業だけでなく、アクティビティやスポーツも充実していて、バランスのとれた環境が魅力でした。
キャンパスもとても綺麗で、ミシガン湖のそばにあるため、自然に囲まれながら勉強できる最適な場所です。さらに、ノースウェスタンには「School Spirit」がしっかりと根付いていて、学生生活全体がとても活気にあふれています。1学年が約2000人と、大学としては比較的コンパクトなので、親しみやすい規模感も私にはぴったりでした。
ノースウェスタン大学に出願する上での、具体的なプロセスについて教えてください。
私は日本のインターナショナルスクールから、Common Appを通じてノースウェスタン大学に出願しました。出願にはSATのスコアとAPの成績を提出しました。エッセイは、自分の経験を基にしたもので、特に心理学に関連するテーマで書きました。病院で子供たちと関わるボランティア活動をしていた時の体験をもとに、人間の行動が「Nature vs Nurture(生まれつきの特性と環境の影響)」によってどのように形成されるのかについて掘り下げました。
ノースウェスタン大学の校風について教えてください:
ノースウェスタン大学は、学問のレベルの高さと充実した学生生活両方がバランスよく得られるのが特徴です。ハイレベルな環境で学業に真剣に取り組む学生が多い一方で、アクティビティやコミュニティ活動にも積極的に参加します。「学びも遊びも全力で!」の姿勢の学生が多いですね。この大学は「School Spirit」が非常に強く、学生同士の連帯感も深いです。
クラブ活動やイベントも充実しており、学問的な追求だけでなく、スポーツ観戦やフェスティバル、クラブ活動など、多岐にわたる興味を持つ学生がそれぞれの情熱を追求できる環境が整っています。これにより、学生は学業を楽しみながらも、自らの興味や趣味を広げる機会を持てるのがノースウェスタン大学の魅力の一つです。
実際にノースウェスタン大学に行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
ノースウェスタンに来て感じた良い点は、まず周りの学生がとても協力的なところです。学生同士で助け合いながら成長しようという雰囲気があり、テスト前には友達と一緒に勉強したり、わからないところを教え合ったりします。ライバル心はあるものの、それが孤立に繋がるのではなく、むしろ協力して乗り越えていく姿勢が強いのが魅力です。
また、キャンパスがあるエバンストンの環境もすごく気に入っています。シカゴの中心街から少し離れた郊外で、治安がとても良いので、女性1人でも安心して歩ける場所です。のんびりとした住宅街で、スーパーやレストランも豊富。必要なものはほとんど揃っているし、シカゴまでもすぐにアクセスできるので、都会と落ち着いた生活の両方を楽しめるバランスの取れた環境だと思います。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
ノースウェスタンでの生活で少し大変だと感じたのは、クラブ活動への参加が思った以上に競争が激しかったことです。特にビジネス系のクラブ(例えば、Consulting SocietyやFinance Societyなど)は、入会するためにインタビューや選考プロセスがあり、かなりの倍率で熾烈な戦いでした。学業だけでなく、課外活動にも力を入れたいと考えていたので、予想以上の競争率には驚きましたね。
だからこそ、入学前にどのようなクラブがあるのか、事前に調べておくことがとても大事だと感じました。自分が入りたいクラブの選考プロセスを理解し、準備をしておくとスムーズに進めるかもしれません。
ノースウェスタン大学の授業のスタイルについて教えてください
ノースウェスタン大学の授業の特徴のひとつは、クォーターシステムを採用している点です。これにより、年間を通して多くの授業を取ることができ、幅広い科目に挑戦するチャンスがあります。クォーターごとに集中して学ぶスタイルなので、学びのペースも速く、常に新しいことに挑戦し続けることができるのが魅力です。そのため、ほとんどの学生がダブルメジャーを選んでいるのも納得です。
また、ノースウェスタンの学風として、“And is our DNA”というモットーが象徴するように、学際的(Interdisciplinary)な環境が整っています。ひとつの分野にとらわれることなく、さまざまなフィールドの学びを組み合わせることで、自分の興味をより深く掘り下げることが可能です。多様な科目を選んで履修できる環境は、好奇心旺盛な学生にとって最高の舞台だと思います。
大学での1日のスケジュールを教えてください。
平日の1日は、基本的に朝から授業でスタートします。1日2コマの授業があり、それぞれ1時間半くらいの時間です。午前中に授業を詰めて受けた後は、ランチをして、午後は図書館で勉強することが多いですね。ちょっとした空き時間にはジムに行ったりもして、リフレッシュしながらメリハリをつけて過ごしています。授業や課題が立て込んでいる時期は、夜まで勉強することもあります。
休日は、少しリラックスして過ごすように心がけています。課題に取り組んだり、買い物をしたり、友達と過ごしたりして、のんびりした1日を楽しんでいます。
大学で課外活動には取り組んでいますか?
大学の勉強以外では、いくつかの課外活動にも参加しています。特に力を入れているのが、Consulting Clubという学生団体です。ここでは、実際の企業のクライアントに対してコンサルティングを行う活動をしています。学生団体とはいえ、実践的で本格的な内容なので、リアルなビジネスの現場を体験できるのが魅力です。実際にコンサルの経験を積むことができるので、とても勉強になります。
また、JSA(Japanese American Student Association)にも所属しています。ここは、日本人学生や日本の文化に興味がある学生たちが集まるコミュニティで、土日にはソーシャルイベントを開いて交流を深めています。日本のことを共有しながら、多様なバックグラウンドを持つ友達とつながれる場なので、とても楽しい時間を過ごせています。
キャンパスや大学の施設の雰囲気はいかがですか?
ノースウェスタンのキャンパスは、とにかく環境が素晴らしいです。湖のすぐそばに位置しているので、キャンパス内にはビーチがあり、そこからはシカゴのスカイラインも見えます。天気が良い日には、授業の前に水着を持って行って、終わったらそのままビーチで過ごすなんてこともできるくらい、リラックスした雰囲気が魅力です。
施設もとても充実していて、図書館がキャンパス内に3つあり、どれも勉強に集中しやすい環境が整っています。また、ジムも学生は無料で利用できるので、気軽に運動できるのも良いところです。ダイニングホールやリクリエーションホールなど、他の学生と自然に交流できるエリアも多く、学業以外でもコミュニティの一体感を感じられる場がたくさんあります。
ただし、シカゴの気候の影響で、冬になるとマイナス30度近くまで気温が下がることも。寒さ対策は必須ですが、その分四季の変化を楽しめるのもノースウェスタンのキャンパスライフの一つだと思います。
大学外での生活環境はいかがですか?
ノースウェスタンでは、1年生と2年生は基本的に学生寮に住むことが義務付けられています。これは入学してすぐに友達の輪を広げやすく、学校生活にスムーズに馴染める良い機会になります。寮の種類も豊富で、コミュニティごとに異なる雰囲気や特徴があるので、自分に合ったスタイルの寮を選べるのが魅力的です。寮によっては特定のテーマや興味を持つ学生が集まるものもあるので、友人と深い繋がりができやすいです。
3年生以降になると、多くの学生が自立してアパートを借りて住むようになります。ただ、希望すれば寮に住み続けることもできるので、ライフスタイルに合わせて選択が可能です。
ノースウェスタンがあるエバンストンは、シカゴの郊外に位置しており、治安が非常に良いことで知られています。住宅街が多く、女性が一人で歩いていても危険を感じることはあまりありません。大都市シカゴにもすぐにアクセスできるので、落ち着いた生活環境を保ちながらも、必要なときには都会の利便性を享受できるのがエバンストンの魅力です。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
在学中に特に印象に残っているイベントは、何といっても「Dillo Day」です。これはノースウェスタン大学が主催する大規模な音楽フェスで、Dominic FikeやSean Kingston、Swae Leeなどの著名なアーティストがキャンパスにやって来るんです。学生たちが中心となって企画・実行するイベントで、大学全体が一体となって楽しめるお祭りのような雰囲気がとても印象的でした。大学の枠を超えた大規模なイベントで、まさに「Work Hard Play Hard」を体現していると思います。
また、キャリア系のイベントも豊富で、シカゴの大都市という立地を活かし、名だたる大企業の社員が招待されるリクルーティングフェアが頻繁に開催されます。卒業生のコミュニティが非常に強く、コネクションを築きやすい環境が整っているので、将来のキャリアを考える上でもとても充実していると感じました。
大学での日本人コミュニティについて教えてください。
私の学年では、日本人の学生は1学年に3〜4人ほどと少なかったのですが、最近では1学年に10人前後に増えています。大半がインターナショナルスクールや海外の高校を卒業してきた人たちで、日本から直接進学してきたというよりも、既に海外での生活経験がある学生が多い印象です。
ノースウェスタンには日本人が集まるコミュニティもありますが、特に「JSA(Japanese American Student Association)」が中心的な存在です。ここでは日本人学生同士や、日本文化に興味を持つ他国の学生たちが集まり、様々な交流イベントやソーシャルアクティビティが行われています。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
留学を考えている方へ、まずお伝えしたいのは「自分がやりたいことをしっかり見つけておくこと」が大切だということです。大学を選ぶ際には、自分の中での基準や条件をはっきりさせておくと、選択の幅が広がりますし、何よりもその条件が大学側にも伝わりやすくなります。アメリカの大学ではEarly Decision(ED)やRegular Decision(RD)など、出願のタイミングによっても違いがあるので、自分がどんな環境で学びたいのかをしっかり見極めることが重要です。
特に自分が「ここがいい!」と感じた大学を選ぶことが大事です。自分に合っているかどうかは、結局自分が一番よくわかっているもの。迷うこともあるかもしれませんが、そんな時こそ、自分の気持ちに素直になってみてくださいね。