中・北京大学の留学体験談:中国最高峰の大学での生活をインタビュー
北京大学で社会学を専攻するPTSさんに、中国トップの大学での勉強やキャンパスライフについて伺いました。広大なキャンパスと豊富な選択科目、そして日々続く論文レポートに追われる勉強漬けの日々。その中で感じた北京大学ならではの特色や、中国ならではの留学生活についてお話しいただきました。
- 2024/11/14
- 2024/11/15
PTSさん
Peking University
専攻: 社会学
- #正規留学生
- #2023年入学
- #文系
- #中国
北京大学入学前のPTSさんの経歴について教えてください。
僕は生まれは日本なんですが、祖母が上海出身のクオーターで、中国に対して小さい頃から興味を持っていたんです。中学の時から中国語を学び始め、中国の大学に進学することは高校時代に決心しました。もともと北京大学を目指して高校時代に受験をしたんですが、残念ながら落ちてしまい、北京にある海外経済貿易大学に進学しました。北京大学に進学することを目指して仮面浪人をしながら勉強し、1年後に北京大学に合格しました。
PTSさんはなぜ中国・北京大学を進学先として目指したんですか?
目指すからには中国のトップ大学で学びたいと思ったからです。やはり中国の中でもトップクラスの大学は、大学のスケールや施設が圧倒的に優れているだけでなく、周りの学生の質も段違いです。そんな環境で学ぶことで、より多くの刺激を受け、自分自身を成長させることができると考えました。
周りの学生の雰囲気はいかがですか?
周りの学生は本当に優秀で、まさに「スーパーマン」ばかりなんです!中国の10億人以上の中で各省トップクラスの成績を誇る学生が集まっているため、彼らの勤勉さや知識の深さには驚かされます。
留学生も現地の学生と同じスタンダードで求められ、中国語のレベルも相当高いです。学士課程ではほとんどが中国語の授業ですが、特に修士課程では英語だけで完結するカリキュラムもあるため、言語面のサポートも整っています。しかし、現地生と同じ基準で評価されるため、自分の能力を最大限に発揮しなければならないという緊張感が常にありますね。
実際に北京大学に行ってみて良かった点と少し大変と感じた点について教えてください。
北京大学はその規模の大きさに圧倒されます。キャンパスが非常に広く、学校内に湖があるほどです。信じられませんよね(笑)。ディズニーランドの半分ほどの大きさがあり、授業間の移動には自転車や電動スクーターが欠かせません。ある授業の建物から次の授業の建物までが1キロも離れていることがあるので、スクーターがないと間に合わないくらいです。
また、施設も充実しています。中国最大の図書館があり、世界中の資料を調べることができるのは非常に助かります。学内には13の食堂があり、バラエティ豊かで、1食200〜300円程度で食べられるのも魅力です。教授陣も国内トップクラスで、著書を執筆している方も多く、教育のレベルが高いです。学生数も2〜3万人と多く、選択科目の幅が広いため、興味のある分野を自由に探求できます。社会学では、死亡学などの専門的なモジュールも選択でき、学びが深まります。
一方で、広大なキャンパスを毎日移動するのは少し大変で、特に授業の間に時間が限られていると移動が慌ただしいです。でも、この規模ならではの充実した施設や教育環境は素晴らしいと感じています。
北京大学での1日のスケジュールについて教えてください。
1日の授業はだいたい4〜6限あり、その合間を見つけて勉強しています。忙しい日は、朝10時から12時、午後1時から5時、夜8時から9時半までびっしり講義が入ることもあります。授業が終わった後は、図書館に行ってひたすら論文を書いていることが多いですね。
1学期に5000字の論文レポートを13〜15本も書くことが求められ、24時間7日、論文に追われる日々が続くんで、やっぱり勉強量は半端ないです。授業と論文で日々が埋まっている感じですが、やりがいを感じながら充実した日々を送っています。
大学外での生活環境はいかがですか?
北京大学ではソーシャルライフがほぼ大学内で完結します。キャンパス内にはスポーツコートや映画館、ジムもあり、エンタメ系の施設も揃っているので、特に不自由は感じません。また、留学生専用の寮があり、留学生同士の交流も活発です。もちろん、気分転換に街に出ることもあり、大学周辺の治安も良好なので安心して過ごせています。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
入学式は特に印象的でした。数千人の新入生が大きなグラウンドに集まり、ドローンショーや有名芸能人によるパフォーマンスが披露されるなど、規模も内容もとても華やかです。また、「スラムダンク」や新海誠監督の映画が、中国での初上映を北京大学の体育館で行われたこともあり、まるで大学ではないようなスケール感に驚きました。
また、各国の留学生が自国の文化を紹介するブースを出す「国際文化節」という文化祭も印象的です。日本のブースは特に大きく、キリンのスポンサーもついて、おでんやビールを振る舞われていて繁盛していました。
入学前、準備しておいてよかったこと、または準備しておくべきだったことはありますか?
留学の準備で一番大事だと感じたのは、やはりマインドセットです。「Ready」の気持ちを持って出発することが重要だと思います。
また、留学ビザの申請にはかなり時間がかかったので、余裕を持って準備を進めました。必要な書類の原本も忘れずに持って行きましたし、現地ではクレジットカードが使えない場合もあるので、ある程度の現金も準備しておいて良かったです。
大学での日本人コミュニティについて教えてください。
北京大学には留学生が約3000人いて、その中で日本人留学生は約150人ほどいます。他の国と比べても日本人の人数は多めで、日本人コミュニティもかなり充実しています。学内で同じ背景を持つ日本人と交流できる環境が整っているので、留学生活でも心強いですね。また、日本人学生会も存在し、日本人同士で交流する場もちゃんとあります。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
もし留学できる条件が整っているなら、ぜひその一歩を踏み出してほしいです!留学を通じて視野が大きく広がります。特に初めて行く国であれば、治安が良く、人が多い首都を選ぶと安心できるかと思います。また、現地の生活や法律についても事前にしっかりリサーチしておくと、トラブルが少なくなり、よりスムーズに生活できます。準備が大事ですので、ぜひ入念に調べてから臨んでください!