ミュンヘン工科大学の留学体験談 - ドイツ屈指の名門工科大学で学ぶRyukiさんにインタビュー
ドイツのミュンヘン工科大学(Technische Universität München, TUM)は、世界30位(THEランキング2025)の名門工科大学であり、特に理系分野で国際的に高い評価を受けています。英語で学べるプログラムも充実しており、世界中から多様な学生が集まる環境です。同志社大学から私費留学でTUMに正規入学した大西りゅうきさんに、進学のきっかけや大学生活、ドイツでの暮らしについてお話を伺いました。
- 2024/12/3
- 2024/12/3
Ryukiさん
Technical University Munich
専攻: BSc Management and Technology
- #正規留学生
- #2022年入学
- #文系&理系
- #ドイツ
Ryukiさんの経歴について教えてください。
僕は元々日本生まれ・日本育ちの純ジャパで、奈良県の高校を卒業後、同志社大学に進学しました。留学には元々興味があり、在学中に交換留学を考えていたのですが、選考に落ちてしまったことをきっかけに私費留学を検討し始めました。
ただ、私費留学ともなると高額な費用がネックで、悩んでいたんです。そんな中、ドイツの大学は学費が無料で、生活コストも高くないことをインターネットで知り、真剣にドイツへの留学を考えるようになったんです。
Ryukiさんはなぜミュンヘン工科大学を進学先として選ばれたのですか?
ドイツの大学をメインで選択肢を絞っていきました。ドイツ語での勉強は流石に難しいと思ったので、英語のコースで留学できる大学を調べる中で、最初に上がってきたのがミュンヘン工科大学(通称TUM)でした。特に、BSc Management and Technologyという、経営学とテクノロジーを組み合わせたようなプログラムが自分の興味にぴったりで、このコース内容が非常に魅力的に感じたため、迷わず第一志望にしました。
ほかにもエアランゲン大学や、Applied Science系のプログラムなどを滑り止めとして検討しましたが、TUMの英語プログラムの充実度や国際的な評判が決め手となりました。
実際にミュンヘン工科大学に行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
TUMでは英語のコースが充実していて、ドイツ人以外の学生もたくさんいるので、国際的な人脈が広がります。また、理系プログラムがとても充実しており、プラクティカルな授業も多いので学びが深いです。さらに、学生数が多い分、自分次第でコミュニティを広げやすく、卒業生ネットワークも広いので将来のキャリアに活かせる環境だと思います。
また、ミュンヘンは学生の街ランキングでも常に上位にランクインするほど魅力的で、学生生活が非常に充実しています。学びだけでなく生活の面でも惹かれるポイントが多かったです。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
日本の大学から適応するのは正直簡単ではありませんでした。特に、ドイツの大学システムは特殊で、落第すると退学になるというプレッシャーが常にあります。このシステムには慣れるまでかなりストレスを感じました。
また、必修科目は全て英語で受講できますが、ドイツ語が必要な授業やイベント、セミナーには参加できない場面があるのは少し残念でした。ドイツ語をもっと学んでおけば、さらに多くのチャンスを掴めたのかもしれないと感じています。
ミュンヘン工科大学で生活する上でのお金事情について教えてください。
ドイツでは『高等教育は全ての学生に平等に提供されるべき』という考えから、学費はほぼ無料です。これは海外の学生も含まれており、僕もその恩恵を受けています。ただ、今年から入学するEU圏外の学生には約4000ユーロの学費が課されるようになったと聞いています。少し残念ですが、それでも他国と比べると十分お得だと思います。
生活面では、日本よりも若干物価は高いものの、イギリスや他のヨーロッパ諸国と比べればかなり抑えられています。学費がほとんどかからない分、全体的なコストは非常にリーズナブルです。特に留学コストを抑えたい人にとって、ドイツは魅力的な選択肢だと思います。
ミュンヘン工科大学での生活環境はいかがですか?
ミュンヘンでの生活はとても充実しています。街中にはたくさんのカフェがあり、勉強やリラックスにぴったりの場所が多いです。休日には友人と街を散歩することが多く、美しい街並みを楽しみながらリフレッシュしています。
住居については、正規留学生の場合、住む場所を自分で探さなければなりません。大学の寮は人気が高く、申し込んでも入居まで2年待ちのことが多いです。僕は友人と街中のアパートの一室をルームシェアをしているんですが、これが結果的に楽しい生活になりました。
ミュンヘン工科大学で特に印象に残ってるイベントはありますか?
TUMでは、最先端技術を有する企業や研究者が頻繁にキャンパスを訪れます。特に印象的だったのは、OpenAIのサム・アルトマンさんがゲストスピーカーとして講演を行ったイベントです。こういった機会を通じて、最前線で活躍する人々の話を直接聞けるのは、とても刺激的でした。
大学の日本人コミュニティについて教えてください
元々大学には日本人クラブみたいなものはなかったんですが、ちょうどこの夏、”Japanese Cultural Student Club”というカルチャークラブを設立しました!ここでは日本人の学生はもちろん、日本の文化に興味のある他の現地生・留学生も一緒に交流できるイベントをたくさん開催ています。もしTUMに入学される方は是非参加してみてください!
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
ドイツでの留学を考えている方には、まず留学生同士のつながりを大事にしてほしいです。友人や仲間を作ることで、学業だけでなく生活全体が豊かになります。特に、Welcome Weekのような初めの機会をしっかり活用して、コミュニティを広げていくことが重要です。ぜひ、一歩踏み出して新しい世界に挑戦してください!