オランダ・アムステルダム大学での留学体験談:多文化な都市で広がる可能性と挑戦
オランダのアムステルダム大学はQSランキングで世界55位の評価を得ているヨーロッパのトップ大学。そんなアムステルダム大学で、ビジネスアドミニストレーションを学んでいるJunyaさん。今回は、彼のリアルな留学体験や学業、生活環境について、じっくり伺ってみました。国際色豊かな環境で日々を過ごすJunyaさんの目を通して見えるアムステルダム大学の魅力を紐解きます。
- 2024/11/14
- 2024/11/15
Junyaさん
University of Amsterdam
専攻: BSc Business Administration (BBA)
- #正規留学生
- #2022年入学
- #文系
- #オランダ
アムステルダム大学入学前のJunyaさんの経歴について教えてください。
僕は東京出身で、公立の小学校から私立の中高一貫校へ進学しました。中学1年生の頃から「SEG」という英語塾に通い始め、リーディングやリスニングを鍛えてきたので、英語のベースは比較的整っていたと思います。高校時代はラグビーに打ち込み、高校2年生まではラグビーに夢中でした。その後、初めて海外遠征を経験し、異文化に触れる中で「将来は海外で学んでみたい」という思いが芽生えたんです。高校卒業後は、アムステルダム大学のファウンデーションコースを経て、本科に進学しました。
Junyaさんはなぜオランダ・アムステルダム大学を進学先として選ばれたのですか?
オランダを選んだ理由の一つは、幼馴染が先にオランダの大学へ進学していたことです。その友人から「アイビーリーグやUC系でなければ、アメリカよりもオランダのほうが学費面や生活面で利便性がある」という話を聞いて、興味を持ちました。出願はテンプル大学の日本キャンパスとアムステルダム大学の2校に絞り、結果としてどちらも合格したのですが、アムステルダム大学の国際的なネームバリューや世界ランキングを見て、最終的にこちらに進学することを決めました。
アムステルダム大学に出願する上での、具体的なプロセスについて教えてください。
僕の場合、高校の成績とIELTSのスコアをもとに出願しました。ファウンデーションコースから本科に進む際には試験もありましたが、特にハードルが高いという印象はなかったですね。エッセイやモチベーションレターは不要だったので、他の出願と比べると準備は比較的シンプルでした。
アムステルダム大学の校風について教えてください。
アムステルダム大学の校風は非常にリベラルで、国際的な学生が多いので、様々な文化や価値観が混在しています。また、街自体がナイトライフやEDMのようなパーティー文化が盛んなので、そういった面に興味のある学生にとっては充実した環境かと思います。また、街並みはヨーロッパの中でもきれいな方で、特定のエリア以外では治安がしっかりしているので、安心して生活できます。
実際にアムステルダム大学に行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
アムステルダム大学で良かったと感じる点は、やはり国際色の豊かさですね。僕が所属しているビジネスアドミニストレーション専攻には、750人ほどの学生がいるんですが、その中には様々な国から来た人たちが集まっていて、多様な視点を持った人たちと毎日交流できるのがとても刺激的です。さらに、オランダ自体も英語が公用語に近い環境で、日本人としても過ごしやすく、卒業後も英語だけで働ける企業が多いので、将来的なキャリア選択の幅も広がります。
また、生活環境も魅力的ですね。オランダは治安が良く、日本人がビザを取得しやすい国であることも、安心して生活できる要因です。アムステルダムには日本食レストランも多く、欧州の中でも日本食のレベルが高いと感じます。留学先として、生活しやすく、学びやすい場所だと思います。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
1年目は大学の提供する寮に住めたものの、2年目以降は自分で住む場所を見つけなくてはいけませんでした。オランダ全体で住宅供給が追いついていないため、家探しにかなり苦労しました。家賃も高く、僕も一時は友人の家に居候しながら物件を探していました。これは多くの学生が直面する課題だと思います。
また、天気が良くないのも難点です。アムステルダムは雨が多く、特に冬の時期は天気がどんよりしていることが多いので、少し気持ちが滅入ることもあります。さらに、課外活動や学生団体が比較的少なめで、他の大学のように学生同士で盛んに交流する機会が多いわけではない点も、少し残念に感じることがあります。友人を作る機会が限られるので、積極的に関わっていく姿勢が必要だと感じました。
アムステルダム大学の授業のスタイルについて教えてください
アムステルダム大学では、基本的にレクチャー形式の授業がメインです。また、セミナー形式のディスカッションもありますが、学科によって頻度が異なります。僕の専攻では、週3日ほど授業に参加し、残りの時間は自習に充てています。留学生が週16時間まで働けるため、僕も週に2日ほどバイトをしています。
大学外での生活環境はいかがですか?
アムステルダムは学生にとってとても住みやすい街です。治安は良好ですが、観光地エリアは少し騒がしいかもしれませんね。とはいえ、学生生活では観光地に行くことは少ないので、普段は安心して過ごしています。また、街には日本食レストランも多く、欧州の中でも日本食のレベルが高いと感じます。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
毎年8月に開催される「Amsterdam PRIDE」は、欧州最大級のLGBTQイベントで、とても新鮮な体験でした。大学の主催するイベントは比較的少なめですが、このような街全体で盛り上がるイベントが多く、刺激的な環境だと思います。
入学前、準備しておいてよかったこと、または準備しておくべきだったことはありますか?
英語のリーディングとリスニングの力は事前にきちんと鍛えておくことをお勧めします。最低でも大学受験の東大レベル程度の英語力があれば、海外での学習にも対応しやすいと思います。スピーキングやライティングは、日本では伸ばしにくい部分もあるので、現地で実際の生活を通して上達させていくのが効率的だと感じます。
大学での日本人コミュニティについて教えてください。
アムステルダム大学には正規生で30人ほどの日本人が在籍していて、交換留学生を含めると毎年数十名が入ってきます。また、オランダ全体の日本人学生が参加するJSA(Japanese Student Association)もあり、月1回ほどイベントのサポートをするなど、さまざまな形で交流しています。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
「交換留学で短期間行けば十分」と考える人もいるかもしれませんが、個人的には学部から留学することを強くおすすめします。3〜4年間、現地の学生として学ぶことで英語力や専門知識を深められるのはもちろん、長期間の留学ならではの経験が得られます。ファウンデーションコースを通じて現地の教育スタイルに慣れるのも有意義です。日本と同じような気軽さはないかもしれませんが、覚悟を持って挑戦すればきっと実り多い留学生活になるはずです!