カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の留学体験談:Ryodaiさんが語る、カナダ留学のリアル
カナダの名門大学の一つ、ブリティッシュコロンビア大学(University of Columbia, 通称UBC)。その広大なキャンパスと豊かな自然に囲まれた環境は、多くの留学生を惹きつけています。今回は、UBCでCognitive Systemを専攻するRyodaiさんにインタビューし、在学中の体験や、UBCを選んだ理由などについてお話を伺いました。カナダ、UBCへの留学に興味がある方、ぜひ参考にしてみてください。
- 2024/10/18
- 2024/11/11
Ryodaiさん
University of British Columbia
専攻: 認知心理学(Cognitive System)
- #正規留学生
- #2023年入学
- #理系
- #カナダ
UBC入学前のRyodaiさんの経歴について教えてください。
僕は幼稚園と小学校の5〜6年生までインターナショナルスクールに通っていましたが、中学・高校は日本の学校で過ごしました。付属の国際コースで学んでいて、周りには英語ができる帰国子女も多い環境でした。なので、海外の大学への進学は小さい頃から意識していて、国際コースの授業もほとんど英語で行われていたので、その延長線で自然と海外に行きたいと思うようになりましたね。
Ryodaiさんはなぜカナダ・ブリティッシュコロンビア大学を進学先として選ばれたのですか?
実は最初からUBCに行こうと思っていたわけではなかったんです。大学進学の際、日本の大学だと早稲田やICU、アメリカの大学も何校か受けていました。カナダでは、トロント大学とUBCの2校に出願しました。でも、当時は円安で学費が高くなっていて、一度はカナダの大学進学を断念したんです。結果として、勉強する環境や学費などを総合的に判断して、ICUに入学することを決めました。
ICUでの生活が始まって3週間くらい経った頃に、UBCからオファーレターが届いたんです。それで、悩んだ末にICUを退学してUBCに進学することを決意しました。やっぱり海外大学に行きたいという目標が心の中にあって、諦めきれなかったんですよね。
決め手の一つは、UBCの環境です。自然が豊かで、キャンパスは海にも近いし、ICUのような落ち着いた雰囲気を持ちつつも、規模が大きいバージョンという感じが自分にぴったりでした。実はトロント大学も合格していて、現地に行ったことがあるんですけど、都会のど真ん中にあって、あまりキャンパス感がないというか、勉強する環境としてはちょっと物足りなく感じたんです。その点、UBCは広大なキャンパスがあって、自然の中でのびのびと勉強できる雰囲気が気に入りました。
ブリティッシュコロンビア大学に出願する上での、具体的なプロセスについて教えてください。
僕は日本からUBCに直接出願しました。出願時には高校時の成績(GPAベース)とTOEFLのスコアを出しました。そのほかに、課外活動についてもアピールしましたね。例えば、高校2年生から翻訳のバイトをしていて、この経験がエッセイにも役立ちました。UBCの出願には特有のエッセイがいくつかあり、そこでは『自分がどんな人間で、周りにどう見られているか』や『自分が大事にしている価値観』、さらには『取り組んだ課外活動』について詳しく書く必要がありました。
ブリティッシュコロンビア大学の特色について教えてください:
UBCの魅力は、就職サポートがすごく充実していることです。特にビジネス学部のSauder Schoolは世界的にも有名で、Co-opプログラムを通じて勉強している科目の関連分野における勤務経験を積極的に提供してくれるんです。これはカナダの大学全般の特徴かもしれませんが、学生が学業の傍ら働く機会が豊富なので、卒業後のキャリアに繋がりやすいですね。また、キャンパスはとにかく広いし、いろんなバックグラウンドを持つ学生が集まっているので、すごく多様性を感じます
実際にブリティッシュコロンビア大学に行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
UBCに来て感じた一番の良さは、生活環境の心地よさです。カナダって、日本に国民性や環境が近い部分があって、治安もすごく良いですし、交通機関のマナーも日本と同じくらいきちんとしています。僕は高校までずっと日本にいたので、初めての海外生活に少し不安がありましたが、実際に来てみたらほとんど違和感を感じませんでした。
もう一つ良かったのは、日本の文化や食が身近に感じられることですね。街中には日本食レストランがたくさんあって、バイト先でも日本人が多いので、異国の地にいる疎外感がほとんどないんです。現地のカナダ人も穏やかで、日本人みたいに“すみません”って謝る文化があるんですよ(笑)。そのせいか、居心地の良さをすごく感じます。アメリカは治安が悪いとか、銃規制の問題があるけど、カナダはそういった面で安心して暮らせるので、日本から来る学生にはおすすめです。
さらに、キャンパス内の治安も良くて安心ですし、周りの人たちもフレンドリーです。日本のアニメや文化の話題で盛り上がることもあって、そういった面でもすごく親しみやすい環境だなと思います。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
これは大学とは関係ないですが、まず一番気になったのは物価の高さですね。日本での1ヶ月の食費が大体3万円くらいだとすると、カナダだと倍の6万円は見ておかないと厳しいです。特に外食が高くて、ラーメン一杯でも最低2000円かかるんですよ。水も一本200〜400円くらいするし、キャンパス内のカフェやスーパーの物価もさらに高いので、節約するのがなかなか難しいです。円安の影響もあって、ちょっと痛い出費になっています。
もう一つ大変だったのは、ハウジングの問題です。1年目は寮に確実に入れるので安心ですが、2年目以降は寮の応募倍率が高くて、寮に入れないとキャンパス外で住む場所を探すことになります。家賃も高くて、1ヶ月で17万円くらいはかかるし、キャンパス近くの物件は特に高め。少し離れた場所に住めば安くなりますが、通学のことを考えると悩ましいですね。
あと、カナダは大麻が合法なこともあって、街中を歩くとタバコの匂いに似た独特の匂いがすることが多いです。僕自身はあまり気にしないようにしていますが、慣れないとちょっと物騒に感じるかもしれません。
ブリティッシュコロンビア大学の授業のスタイルについて教えてください
UBCの授業は、講義のサイズが大きいものが多いので、クラスメイト同士の交流はあまり多くないかもしれません。特に人気のある講義だと、数百人規模の授業になることもあって、どうしても一方的に話を聞くスタイルになりがちです。
でも、小さいクラスになると雰囲気が変わって、ディスカッションベースの授業も多くなります。こういったクラスでは、学生同士で意見を交わしたり、教授と直接話をする機会が増えるので、よりアクティブに学ぶことができるんです。
ブリティッシュコロンビア大学での1日のスケジュールを教えてください。
UBCでの平日のスケジュールは、授業と自習が中心です。僕の授業は週に3日で、1日あたり5〜6時間くらいです。授業がある日は、朝から講義に出て、その後空き時間を使って図書館で自習をしています。周りの学生もみんな勉強熱心なので、一緒に図書館に行ってモチベーションを高め合えるのがいいところですね。図書館は静かで集中しやすい環境なので、課題やリサーチの時間にぴったりです。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
UBCでの生活の中で、特に印象に残っているのはホームカミングイベントです。UBCのスポーツチームが他の大学と試合をするんですけど、大学のスタジアムにみんなで集まって応援するんです。サッカーやアメフトの試合が盛り上がるのはもちろん、キャンパス全体が熱狂的な応援ムードに包まれて、まるでお祭りみたいな雰囲気になります。UBCはスポーツが強いので、学生たちもみんな本気で応援していて、一体感がすごいんですよね。こういうイベントを通して、自然と友達も増えました。
また、1年生に対するサポートがとても手厚いのもUBCの魅力です。入学直後に寮内でたくさんの交流イベントが開催されて、各寮ごとにアイスブレイキングのイベントが企画されるんです。特に初めての海外生活で緊張している中、こうしたイベントがあったおかげで、スタートダッシュで友人の輪を広げることができました。最初の数週間で仲良くなった友達と今でも一緒に遊んだり勉強したりしているので、本当にありがたかったですね。
ブリティッシュコロンビア大学の日本人コミュニティについて教えてください。
UBCには日本人のコミュニティがしっかりとあって、心強いです。1学年に100人以上の日本人学生がいて、それぞれ様々なバックグラウンドを持っているので、自然と話が合いやすいですね。例えば、インターナショナルスクール出身の人や、高校時代に留学経験がある人、もちろん日本の高校から直接進学してきた人もいます。
また、UBCは立命館大学との共同キャンパスがあるので、交換留学生も多く来ています。こうした環境のおかげで、日本人同士での情報共有やサポートもスムーズにできるし、困ったことがあった時には気軽に相談できる仲間がいるので安心です。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
まず、カナダに進学しようと考えている人には、“あまり構えなくてもいい”と言いたいです。海外に行くというだけで、不安に感じたり、気負いすぎてしまうこともあると思いますが、実際に来てみるとそこまで大変なことではありません。カナダの人たちはとても優しくて、親しみやすいので、すぐに馴染めると思います。英語力が心配な場合でも、現地には語学のサポート体制が整っているので、安心してチャレンジしてください。
そして、留学そのものに興味を持っているけど、不安を感じている人にも伝えたいのは、英語が完璧じゃなくても全然大丈夫ということです。『自分は英語ができないから留学は無理かな』と思わずに、まず一歩踏み出してみてください。こっちでのやる気さえあれば、英語力もどんどん伸びますし、新しい環境での成長も実感できます。実際に来てみれば、思っていたほど大変じゃないと感じることが多いはずなので、気負わずに挑戦してみてください!