英・オックスフォード大学の留学体験談:物理学の最前線で学ぶHaruさんの挑戦
オックスフォード大学といえば、世界屈指の名門大学。その伝統と歴史に彩られたキャンパスで、物理学を専攻するHaruさんは、どのような日々を過ごしているのでしょうか。奨学金プログラムでイギリスに渡り、オックスフォードでの学びをスタートさせたHaruさんに、大学の授業スタイルや施設、そしてカレッジライフについて詳しく伺いました。
- 2024/10/16
- 2024/11/11
Haruさん
University of Oxford
専攻: 物理学 (MPhys Physics)
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- #2022年入学
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- #イギリス
オックスフォード入学前のHaruさんの経歴について教えてください。
私は高2まで日本で過ごしていました。留学は元々考えていたところ高校2年間+大学3年間の留学を支援してくれるTazaki財団の奨学金プログラムを見つけて応募し、合格。その後イギリスのSixth form(高校の最終学年)でA Levelsを2年間学んだのち、オックスフォードに進学しました。
Haruさんはなぜオックスフォード大学を選ばれたのですか?
奨学金の条件により、Oxbridge(オックスフォードまたはケンブリッジ)のどちらかを受験することが必要だったため、物理学に特化して学べるオックスフォードを選びました。ケンブリッジはNatural Science(自然科学)という広い分野で学ぶコースがある一方で、オックスフォードではPhysics(物理)に集中して学ぶことができるのが魅力的でした。
周りの学生の雰囲気について教えてください。
周りの学生は非常にレベルが高く、特にクラスメイトの中には天才的な人がいるのが印象的です。全く授業に出席していないのに、優秀な成績を収める学生もいたりします。そのため、周りに圧倒されずに、どうやって自分のモチベーションを維持していくかがとても重要になってきます。競争は激しいですが、刺激的な環境でもあります。
実際にオックスフォード大学に行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
オックスフォードの街並みはとても美しく、歴史の深さを感じることができます。自然も多く、勉強の合間にリフレッシュできる環境が整っていますね。
また、カレッジ制によるコミュニティの広がりやすさも素晴らしい点です。オックスフォードは43の異なるカレッジにより構成されており、カレッジ内での交流が盛んなため、新入生として比較的自然にコミュニティができやすい環境だと思います。ロンドンなどの都市型の大学に比べて、人と人との距離が近く、寮生活を通じてさまざまな人と深くつながることができます。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
うーん、殆どないですね。強いていうなら、カレッジ制のため、1年目の生活範囲がカレッジ内で制限されることも多く、小さなコミュニティにいることが少し窮屈に感じる人もいるかもしれません。スモールコミュニティゆえの制約がある点が、人によっては不自由に感じる部分かもしれません。
大学の授業のスタイルについて教えてください。
オックスフォード大学の授業スタイルは、特にチュートリアルが特徴的です。チュートリアルでは、1対少人数で教授やチューターとセッションを行い、課題のフォローアップや今週学んだ内容の復習をする機会があります。この形式では、自分が理解できていない部分や疑問点を直接教授に尋ねることができ、非常に深い学びが得られます。教授との距離が近いのが魅力で、少人数制だからこそ個別に対応してもらえるため、理解度が向上します。授業の質自体は他の大学と同等かもしれませんが、このチュートリアルシステムがオックスフォードならではの強みだと思います。
授業の内容自体は、教授によって良し悪しも全然違うので、一概には言えないですね。
オックスフォードの施設について教えてください。
オックスフォード大学のラボの施設は、全体的に古いと感じることが多いです。建物自体も築50年ほどで、最新の設備が整っているわけではありません。レクチャーシアター(Lecture Theatre)も標準的で、特に特別な特徴はないです。
ただし、自分のカレッジのオールドライブラリーは歴史を感じさせる素晴らしい建物で、古くから続く学問の伝統を感じながら勉強することができます。また、オックスフォードの象徴的な施設の一つである「ラドクリフ・カメラ(Radcam Library)」も美しい建築で、雰囲気が素晴らしく、特に歴史を感じながら学ぶには理想的な場所です。
学校外での生活環境はいかがですか?
オックスフォードは、それぞれのカレッジの寮が街中に点在しています。カレッジごとに寮の新しさ、市街地へのアクセスやコミュニティの雰囲気が大きく変わるため、どのカレッジに入るかによって生活環境が大きく異なります。そのため、自分に合ったカレッジ選びは非常に重要です。オックスフォードには全部で43のカレッジがあり、そのうち学部生が在籍するカレッジは36です。それぞれのカレッジが独自の特色を持っており、寮の立地や設備、学生同士の交流の仕方も異なるので、学生生活に大きな影響を与えます。
Haruさんが大学で行っている課外活動はありますか?
勉強が忙しい中でも、アクティビティには時間を割いています。例えば、サッカーは、カレッジのチーム、大学のチーム、Japan Societyのチームと異なる3つのチームでプレーしています。週末には練習や試合があり、スポーツチームでのソーシャルイベントも頻繁にあります。また、バンド活動も行っていて、音楽も楽しんでいます。
さらに、Japan Society(日本人学生会)のコミッティメンバーとしても活動しており、日本文化を広めるイベントの企画や運営を行っています。Japan Societyの中では、現地の学生に日本語を教えるクラスなどもやっていて、日々交流の幅を広げています。
大学での1日のスケジュールを教えてください。
Physics専攻は勉強量が多い方で、1日に4コマくらい授業があります。加えて、週に1回、約8時間にわたるラボセッションがあり、ここでは実験や研究に集中します。授業以外の勉強量もかなり多く、通常は週に30時間ほど、自習や課題に取り組んでいます。特に忙しい時期や試験前には、週に40〜50時間ほどの勉強をすることもあります。
入学前、準備しておいてよかったこと、または準備しておくべきだったことはありますか?
入学前に特に準備しておいてよかったことはないのですが、スーツは必ず持っておくべきです。Fresher’s Week(新入生歓迎ウィーク)やフォーマルなイベントで頻繁に使用するので、準備しておくと便利です。また、図書館での勉強には慣れておくといいです(笑)。
最後に、これから留学を志す中高生の皆さんにメッセージ・アドバイスをお願いします!
新しい挑戦を恐れず、主体的に動くことが大切です。自分から行動して、積極的に学びの機会を掴んでいってください!