米・南カリフォルニア大学の留学体験談:USCで体感する多彩な学びと情熱のキャンパスライフ
世界中から多様な学生が集まるUniversity of Southern California(通称USC)。そのなかでビジネスを学ぶKeitaさんに、USCでの日々の生活やキャンパスライフについて伺いました。アメリカ留学を志す人に向けたリアルな体験談です。
- 2024/11/4
- 2024/11/4
Keitaさん
University of Southern California (USC)
専攻: 経営学(Business Administration)
- #正規留学生
- #2022年入学
- #文系
- #アメリカ
USC入学前のKeitaさんの経歴について教えてください。
僕はもともと日本の中高一貫の進学校に通っていました。幼い頃から英語を習い始めたのも、父が転勤で海外に行くかもしれないという話があったからです。結局、移住はなかったのですが、ずっと海外に住みたい、という憧れは残っていました。その憧れが強かったので、高校卒業後はアメリカに直接進学を決めました。
Keitaさんはなぜアメリカ・USCを進学先として選ばれたのですか?
大学選びではまず、アメリカの大学に絞りました。理由の一つは、アメリカの大学だと4年間じっくり学べるからです。イギリスの大学は専門性が高くて、深く学べる面はあるんですが、アメリカだとビジネスだけでなく、幅広い教養を身につけることができるのが魅力でした。特に、ビジネスはどんな分野とも関わりがあるので、多様な学問分野に触れられるアメリカの大学がいいと思ったんです。
USCはその中でもビジネス分野で評価が高く、学生同士のレベルも非常に高いです。合格率が低くてセレクティブな学校ですが、その分、実力のある学生たちと切磋琢磨できるところが魅力でした。教授と学生の比率が9対1というのも大きなポイントでしたね。サポートが手厚く、質問や議論も活発にできる環境が整っていて、学びの質が高いと感じます。また、USCのキャンパスは綺麗で、天気も素晴らしい。生活のしやすさも考慮して、USCを選んで本当に良かったと思っています。
USCに出願する上での、具体的なプロセスについて教えてください。
高校1年生のときに海外の大学に行こうと決心したので、そこから計画的に準備を始めました。まず、高2のときから課外活動にも力を入れました。具体的には、ビジネスコンテストや環境問題に取り組む学生団体に参加したり、東大が主催している高校生向けのゼミに参加したりして、幅広い経験を積むようにしました。さらに、Stanford e-Japanというプログラムに参加して、日米関係を学ぶ授業を毎週受けていました。アメリカの教育スタイルっぽい授業で、ディスカッションが多く、英語での発表にも慣れるいい機会でした。
高2の夏には留学フェローシップのサマースクールにも参加して、エッセイの書き方や出願のための情報収集を本格的にスタートしました。SATやTOEFLのスコア準備も並行して進めていて、最終的にスコアが揃ったのは高3の11月頃。エッセイは高3の6月から書き始めて、先生や先輩にフィードバックをもらいながら何度も見直しを重ねました。このように、じっくり準備してUSCへの出願に臨みました。
USCの校風について教えてください。
USCの校風は、全体的にオープンで、多様性に富んでいます。色々なバックグラウンドを持った学生が集まっていて、それぞれの価値観が尊重される雰囲気があるんです。私立の大学でアメリカ人学生も学費が高めなので、裕福な家庭出身の人が多い印象もありますね。そのため、金銭的にも精神的にも余裕がある学生が多いと感じます。
ただ、学生同士の競争が激しいわけではなく、試験前になるとみんなで助け合う文化が根付いています。切磋琢磨はしますが、蹴落とし合うような雰囲気はなく、協力的なところがUSCらしいですね。
実際にUSCに行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
USCに来て良かったなと思う点がいくつかあります。まず、マンモス校にしてはコンパクトで、建物同士が近いので授業間の移動が本当に楽なんです。キャンパスが平らで、スケートボードや電動キックボードで移動している学生も多いですね。他の大学は芝生エリアが多かったり、丘の上にあったりして移動しにくいところも多いので、移動のしやすさはかなりポイント高いです。
それから、天気や気候も最高です。冬でも10度くらいで、夏は35度くらいまで上がるけど乾燥していて過ごしやすい。ほとんど雨も降らなくて、いつも晴れています。曇りの日が珍しいくらいなので、精神的にもすごくいい影響があると感じますね。天気の良さではカリフォルニアはアメリカ随一ではないでしょうか。
もう一つは、キャリアサポートが充実しているところです。履歴書の書き方やLinkedInの使い方に関する講座が毎週のように開かれていて、キャリアアドバイザーも多く在籍しています。こうしたサポートが手厚いので、将来のための準備もしやすい環境です。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
USCはマンモス校なので、友人関係は浅く広がりがちなところがあるかもしれません。授業にくる学生の数も多いですが、終わったらみんなそっけなく帰ってしまうことが多いですね。
また、コンサルクラブや金融クラブなど、プロフェショナルキャリア系のクラブ活動に参加する選考が競争激しく、入るのがかなり大変です。書類選考や面接などを踏んだ上での合格率は大体5%ぐらいですかね。競争力がある分、いい経験が積めるとは思いますが、なかなかハードルが高いです。
USCの授業のスタイルについて教えてください
僕がいるビジネススクールでは、ほとんどの授業がレクチャースタイルです。20~60人の少人数授業が中心で、高校の授業に近い雰囲気です。教授との距離も近くて、講義中に質問が飛んでくることがよくあります。授業がインタラクティブなので、つねに自分の意見を求められる感じですね。
キャンパスや大学の施設の雰囲気はいかがですか?
USCのキャンパスは本当に綺麗で充実していますね。全体的にクラシックな雰囲気で歴史のある外観の建物が多いんですが、内装は最新の装備が揃っています。また、お金を持っている大学なのでキャンパス内にはモダンな建物も多く建設中です。全てがコンパクトにまとまっているので施設間の移動も楽です。
また、USCはスポーツがアメリカでもトップクラスに強い大学として知られているので、ジム、プール、テニスコートなどリクリエーション施設が豊富で、アスリート専用の施設も整っています。特にバスケやアメフト、水泳プールなどはオリンピックの際の会場にも使われているような、最新の設備と環境が整っています。
大学外での生活環境はいかがですか?
キャンパスは都心に近い位置にありますが、キャンパス自体は住宅街に囲まれたエリアにあります。ダウンタウンの高層ビルが聳え立つような都心エリアではないですが、そこからのアクセスも悪くなく、車で10分ほどでセントラルエリアまで行けます。
ほとんどの学生は1年目はキャンパス内の寮で生活をしますが、2年目以降は徐々に大学近辺の住宅エリアのアパートに引っ越す人が増えてきます。
大学周りの治安はどうでしょう?
ロサンゼルスは全体的にはホームレスが多く、学校の周りも決して治安はよくないんです。
ただ、大学も対策はしてくれています。夜の6時-朝の2時まではLyftと呼ばれるライドシェアサービスがUSCの大学から半径2kmくらいのエリアは、学生は無料で使えるんです。大学側が学生の安全を守るため、Lyftと提携して無料でタクシーを解放しているというわけです。大学がきちんとケアをしてくれるおかげで夜間も安心して過ごせるのはありがたいです。
また、この半径2kmのエリア内は大学のセキュリティの方々が24時間体制でパトロールをしているので、もしUSCに入学する場合はこのエリア内に住んでる限りは問題はないはずです。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
まず記憶に残っているのは大学のWelcome Week(新歓ウィーク)ですね。DJや歌手などが大学に招かれ、新入生向けのコンサートが開かれたりするんですよ。アメリカの大学のスケールの大きさに圧倒されたのを覚えてますね。USCは音楽や映画の勉強に強い大学で、シドニー・スウィーニーやオリヴィアロドリゴなど多くの著名人が学期中来校します。
また、USCのアメフトチームはアメリカでもトップクラスに人気で、大学内だけでなくロサンゼルスの街中の人が応援します。ビッグマッチの時はUSCの7万人7千人収容のスタジアムが満員になり、街中が熱狂に包まれます。僕も何回も観戦に行ったことがありますが、あの雰囲気は忘れられないですね。
大学での日本人コミュニティについて教えてください。
USCは大学の規模の割には、日本人の数は少ないですね。僕も大学の日本人学生団体の運営メンバーを勤めているんですが、そこに所属する日本人学生は大学院含め全体で15人くらいですね。
学部生は殆どインター校出身か海外育ちの学生で、日本の高校を卒業して留学に来ているのはおそらく自分くらいしかいないです。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
留学はオープンマインドで臨むといいと思います。せっかくの貴重な機会なので、色々な経験を楽しんでほしいですね。勇気を持って新しい環境に飛び込んで、自分の世界を広げていってください!