英・ウォーリック大学の留学体験談:イギリスのビジネス・スクールで広がる可能性
イギリスのウォーリック大学で国際経営学を学ぶTKDさんに、留学先の選択理由やキャンパスライフについて、またイギリスでの生活のリアルな一面を伺いました。ビジネス分野に強みを持つウォーリック大学での生活や課外活動の充実度について詳しくご紹介します。
- 2024/11/5
- 2024/11/15
Tenさん
University of Warwick
専攻: 国際経営学(International Management)
- #正規留学生
- #文系
- #イギリス
まずは、TKDさんが専攻されているコースについて教えてください。
僕はInternational Management、日本語で国際経営学というコースを専攻しています。イギリスの一般的なコースは3年間で終わるのですが、このプログラムは1年間の交換留学が必須なので、合計4年間のコースです。僕は今年が3年目なんですが、今はアメリカのコーネル大学に交換留学で勉強中です。
ウォーリック大学入学前のTKDさんの経歴について教えてください。
僕は元々シンガポールのインターナショナルスクールに通っていて、高校も国際バカロレア(International Baccalaureate)を受講しました。イギリスの大学への出願は高校3年目に行い、Personal Statementと成績を提出しました。その後、永住権の関係でシンガポールで2年間の兵役を経験したのち、2022年にウォーリックに入学しました。
TKDさんはなぜイギリス・ウォーリック大学を進学先として選ばれたのですか?
僕はもともとビジネス関連の専攻をしたいと早いうちから決心していたので、アメリカなどと違い1年目から自分が専攻する科目だけを勉強するイギリスの大学を中心に大学選びを進めました。
高校1年の時にイギリスを訪れて複数の大学を見学したのですが、ウォーリックが一番丁寧に大学見学ツアーなどの対応をしてくれて、好感を持っていました。ロンドンなどの都会での生活は正直疲れるだろうと思っていたので、地方のキャンパス型大学で、ビジネスコースの質も高いウォーリックを最終的に選びました。
最後まで地方か都心かで迷っていた自分には電車で2時間ちょっとでロンドンに行けるウォーリックは最善の場所だったと思います。実際週末遊びに行ったり、旅行のためロンドンの空港に行くことが多々ありました。
TKDさんからみたウォーリック大学の特色を教えてください。
ウォーリックはビジネスが強いことで有名です。ビジネススクール(WBS)は大学全体から独立した存在で、イギリス内でもブランド力が強いことで有名です。投資銀行やトップコンサルなどへの内定者も多い、キャリアオリエンテッドな人にとっては魅力的な大学でしょう。
さらに、ウォーリックは比較的新しい大学で、オックスブリッジやダラムのような歴史のある伝統校ではない分、モダンで革新的な環境が整っています。ビジネススクールは研究機関としても先端を進んでおり、ファイナンスやマーケティング、デジタル分野などのプロフェッショナルな資格も取得できるコースが用意されているのが特徴です。
また、田舎のキャンパス型大学なので大学のコミュニティが非常に強く、学生が住むエリアも隣町のコベントリーやレミントン・スパに集まっています。
実際にウォーリック大学に行ってみて良かったと感じる点を教えてください。
ウォーリック大学は田舎に位置するキャンパスなので、とても穏やかで集中しやすい環境が整っています。密な人間関係を築きやすく、友達作りもしやすいですね。皆で支え合いながら学べるので、非常に心強いです。また、静かで落ち着いた環境が、学業や研究、自己啓発のためのルーティンに没頭するのに最適です。こういったものは、ロンドンやマンチェスターなどの大学にはない魅力だと思います。
逆に、悪かった点、もっとこうだったらよかったと思う点はありますか?
インターナショナルな学生が「お金持ち」と見なされることがあり、金銭感覚に関して周囲との間で感じる違和感が時々ストレスになります。
また、僕が専攻しているビジネスは、コンタクトアワー(対面授業の時間)が週にたった8時間しかなく、「せっかくイギリスまできたのに、授業のコマ数が少な過ぎる、、」と違和感を覚えるかもしれません。ただその分、学びに対する自主性が非常に高く求められるため、自己管理がしっかりしていないとついていくのが大変です。これはイギリス全土におけるビジネス専攻の学生が抱える共通の問題かもです。
ウォーリック大学の授業のスタイルについて教えてください
これはビジネススクールに関してのことになってしまいますが、基本的にどの単位も週1回の講義とセミナーがセットです。講義は基本的に100人程入れる会館で行われ、セミナーは20人ほどの少人数クラスで行われます。どちらも授業の前に出された課題(読み物など)についてのディスカッションがメインです。加えて、もしグループワークがある単位を選ぶとプレゼンの準備のために授業とは別でグループで集まることが必要とされます。授業のスタイルに関しては特別変わっている点はないと思います。
教授は皆オープンで気楽に話にいける環境となっているのでもし質問があれば個人のOffice Hourに行くことができます。オンラインのポータルを通して質問を共有できる掲示板があるのでそれを活用している人も多くいます。
キャンパスや大学の施設の雰囲気はいかがですか?
学部によってキャンパスで過ごすエリアが変わる気がしますが、どのビルも比較的モダンな作りをしています。一年生の時に個人的に好きだったことはキャンパスで全てが完結していたことです。床屋(行ったことはありません)、スーパー、レストラン、クラブ、ジムなどどれも徒歩で行ける距離にあるのが魅力的でした。キャンパスに住むと友達と会って一緒に時間を過ごすことが容易にできるのも魅力の一つです。
大学外での生活環境はいかがですか?
1年目はオンキャンパスの寮で生活していましたが、ここでしっかり友達を作ることができました。キャンパス内にはジムや映画館、パブ、レストランなどが揃っているので、ほとんどの生活がキャンパス内で完結します。また、毎週水曜日には近郊の街よりフードトラックがキャンパスの中心に来るのも楽しみの一つです。この時は多くの学生が集まり、活気に満ちています。
2年目からはキャンパス外の最寄りの街に住んでいて、授業がない日は基本的に街で過ごしています。街にはレストランが多く、小規模ながら商店街のようなエリアもあって便利です。
ウォーリック大学での1日のスケジュールについて教えてください。
僕は結構ルーティン的な生活を送ってますね。朝は6時ごろに起きてジムに行くことから始まり、その後、バスで20分かけてキャンパスに向かいます。授業は1〜2コマ受けることが多く、授業後には図書館で勉強します。夕方には街に帰り、夕飯を作り就寝、という流れが一般的な1日ですね。もちろん、たまには街に出て友人と食事に行ったり、友人の家に遊びに行ったりし息抜きをすることもあります。
ナイトライフはどうですか?
ウォーリックでは、毎日異なるナイトクラブが交互にオープンしていて、基本的にSocietyが主催するパーティーが盛り上がります。また、近隣の2つの都市にはローカルのパブも多く、学生に人気です。
毎週水曜日行われるウォーリック特有のサークリングというイベントは特に思い出に残るイベントです。会場に様々なSocietyが集まり海外風の飲み会ゲームを行い、その後ダンスフロアに移行して音楽を楽しむイベントとなっています。
在学中に印象に残ってるイベントはありますか?
はい、特に印象的だったのは、ウォーリック大学で開催されるファッションショーです。学生たちがランウェイモデルとして参加し、さまざまなドレスアップをします。このイベントはここ数年で非常に人気が高まっており、チケットは発売されるとすぐに完売してしまいます。僕も実は去年未経験ながらモデル・デザイナーとして参加したんですが、大盛り上がりでした。
大学での日本人コミュニティについて教えてください。
日本人コミュニティーは徐々に大きくなっている気がします。ロンドン大学に比べると日本人の数は減ると思いますが、僕の学年は多分ミックスの子も含めて30-40人ぐらいはいたと思います。海外大である以上、日頃は他国民の方と過ごすことが多いのですが、たまに集まって日本語を話せる仲間がいるのは貴重で個人的には好きでした。
注意点として基本的にJapan Societyは日本に興味がある外国の方が集まる場所となっているので日本人は然程多く在籍していません(幹部職には日本人が数人います)。しかし、学年度の始めに日本人で集まる機会があるとそこで日本人友達を見つけて、Societyとは別でご飯を開いたり遊んだりします。
最後に、これから留学を志す中高生の方々にメッセージ・アドバイスをお願いします!
留学するなら、ぜひ「世界をビジョンに持つ」ことを意識してほしいです。幅広い選択肢を見て、自分のコンフォートゾーンから抜け出すことで、多くの価値観の違いを経験し、成長できると思います。イギリスはヨーロッパ各地への旅行も簡単なので、学びと旅を通して自分の視野を広げられる環境です。
また、ウォーリックは日本での知名度は低めですが、海外では高い評価を得ている大学です。ここで築いたコネクションが将来的に役立つので、ぜひ積極的にネットワークを広げてください!