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海外大進学・受験のノウハウ
2024/12/31
2025/1/5

【徹底解説】日本の大学 vs アメリカの大学の違い5選!メリット・デメリットを比較

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Iroha

この記事を書いたライター

Iroha

米ワシントン大学で心理学と法律を学ぶ現役海外大生。日本の高校から日米ダブル受験を経て東京大学に1年前期のみ在学後、アメリカに進学した経歴をもつ。

みなさんこんにちは!現役海外大生ライターのIrohaです。

大学選びを始める中で、

「日本の大学とアメリカの大学の違いって何?」

「日本の大学とアメリカの大学、どちらを選べばいいの?」という疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。

日本とアメリカの大学は、入試制度、教育システム、学生生活、課題や学費・奨学金の面で大きく異なります。

例えば、日本の大学では入学時から専門に特化して学ぶことができる一方、アメリカの大学ではより幅広い分野での学びを得られるという特徴があります。

それぞれの大学のシステムにメリット・デメリットがあるため、日本とアメリカのどちらの大学を選ぶべきかは、自分が何をしたいか、大学に何を求めるかによって変わります。

そのため、自分の目標や大学に求める条件を明確にし、自分にとって最適な選択をすることが大切です。

今回は、日本とアメリカの大学の違いやメリット・デメリット、大学の選び方について、日米両方の大学に通った経験のある私が徹底解説します!Iroha さんIroha さん

この記事の内容:

  • 日本とアメリカの大学の5つの違い
  • 日本とアメリカの大学のメリット・デメリット
  • 日本とアメリカの大学のどちらを選ぶべき?

日本とアメリカの大学の違いとは?

私は、日本の大学を経験した後にアメリカの大学に進学し、教育制度や学生生活におけるさまざまな違いを実感しました。

そこで、今回は日本とアメリカの大学の違いについて、主な5つの点をご紹介します!

1. 入試制度

一般的に、日本の入試制度では学力が非常に重視されます。

一般入試の場合、全国共通で行われるマーク式の試験である共通テストの得点と、各大学や学部が独自で行う二次試験の得点により合否が決まる場合がほとんどです。

推薦入試には大学や学部により様々なタイプがありますが、高校での学業成績や部活動などの課外活動、作文、推薦状、面接などにより評価されることが多いです。

一方アメリカの大学には、入学試験がありません。


アメリカの大学への出願は日本の推薦入試に似ていて、高校の成績、エッセイ(作文)、課外活動、推薦状などが総合的に評価されます。

また、多くの大学はSATという学力テストの成績の提出を認めており、多くの学生がこのSATを受けています。

SATは日本でいう共通テストのようなものですが、ほとんどの場合SATのスコアの提出は任意である点、またSATは何度も受け直すことが可能な点が共通テストとは大きく異なります。

さらに、日本の高校からアメリカの大学に出願する際にはTOEFLIELTSと言った英語の語学力を証明するテストのスコアの提出が求められます。

SATやTOEFL・IELTSは日本でも受けることができます。近くの受験会場や実施スケジュールを調べてみましょう!

2. 教育システム

教育システムの面では、日本の大学ではより専門に特化した学びが得られるのに対し、アメリカの大学ではより幅広い分野を学ぶことができるという違いがあります。

日本の大学では、入学時に学部や専攻を選び、例えば経済学部に入学した場合は4年間を通して経済学に特化した授業を受けるのが一般的です。

一般教養科目の比率が低く、専門科目に早い段階から取り組めるため、自分が学びたい分野が明確な学生にとっては非常に効率的なシステムと言えます。

一方、アメリカの大学ではリベラルアーツ教育を重視しています。

リベラルアーツとは、「幅広い分野での学び」のことです。

多くの大学が、入学後の1〜2年はさまざまな授業を受けて興味や適性を見極め、その後に専攻を決めるという柔軟なシステムを採用しています。

そのため、理系の学生が文学や芸術を学ぶことや、文系の学生がコンピューターサイエンスを学ぶことも珍しくなく、多様な分野を横断的に学べることが特徴です。

アメリカの大学では、2分野の専攻(ダブルメジャー・ダブルディグリー)や副専攻(マイナー)をすることもポピュラーです。興味を一つに絞れない、、!という人には魅力的なシステムですよね。Iroha さんIroha さん

3.  学生生活

日本とアメリカでは、学生生活のあり方も異なります。

日本の大学生の多くは、授業と並行してサークル活動やアルバイトを行います。

サークルは、スポーツ系から文化系まで多種多様で、自分の興味や趣味に合った活動を見つけ、そのコミュニティの中で人間関係を築くことができるのが大きな魅力です。

また、アルバイトを通じて生活費を補ったり、社会経験を積んだりする学生も多く見られます。

一方アメリカの大学生活は、寮生活と密接に結びついていることが多いです。キャンパス内に住むことで学生同士の交流が盛んになり、深い友情を築く機会が増えます。

また、アメリカの大学にも、日本のサークル活動のような課外活動があり、スポーツチーム、クラブ活動、ボランティア、学生政府など、多彩な選択肢が用意されています。

「課外活動に挑戦したいけど、どの大学がいいかわからない!」という方は、大学を選ぶ際に、各大学で行われている活動や支援制度を詳しく調べてみましょう。

4.  課題の量

よく、「アメリカの大学は勉強が忙しい」って聞きますよね。学業とその他の活動を両立できるか不安に思う方もいるのではないでしょうか。

実際に日本とアメリカ両方の大学に通った身としては、

たしかにアメリカの大学では「日本よりたくさん課題が出されるけれど、他のことをする時間も十分に作れる」と感じています。

日本の大学では、ただ毎週講義に行くだけ、成績は期末の試験のみで決まる、という授業も少なくありません。

一方アメリカの大学では、毎授業、又は毎週、授業の他にリーディング、ライティング等の課題があり、テストの点に加えて出席、課題の提出状況や出来具合を総合的にみて成績が決まる場合がほとんどです。

一見、アメリカの方が大変そうにも見えますが、実はメリットもたくさんあります。

例えば、テストだけでは成績が決まらないのでテストのストレスが減ります。

また、課題にフィードバックをもらえることにより学びの機会が増えるのも嬉しいポイントです。

さらに、毎週の課題のおかげで強制的にこつこつ勉強できることも、学業を計画的に進める助けになります。

そして、毎週課題があるといえど、他のことをする時間を全て削られるなんてことはありません。実際、様々な課外活動をして充実した学生生活を送る人が数多くいます。

5. 学費・奨学金制度

学費の違い

日本の大学はアメリカの大学と比べると圧倒的に学費が安く、国公立大学の年間学費は約50〜60万円と非常に抑えられています。そのため、生活費を含めても比較的負担が軽いのが特徴です。

私立大学の場合でも、文系は年間約100万円、理系や医学部で200万円を超えることがあるものの、アメリカの大学と比べるとその負担は大幅に少なくなっています。

一方で、アメリカの大学の学費は非常に高額で、公立大学(州立大学)では州内学生でも年間約150〜220万円、州外学生や留学生の場合はその3倍ほどの費用がかかります。

私立大学では年間約450〜750万円が一般的で、トップ校ではさらに高額になることも珍しくありません。

さらに、生活費や医療保険、教科書代を含めると、総費用は年間700万〜1000万円に達することもあり、学費の面では日本との大きな違いがあると言えます。

奨学金制度の違い

日本では主に日本学生支援機構(JASSO)が奨学金を提供しており、貸与型(ローン)と給付型の2種類がありますが、給付型奨学金は数が少なく競争率が高いのが現状です。

そのため、多くの学生が貸与型奨学金を利用し、卒業後に返済を行っています。

一方アメリカの大学では、学費は高いですが日本に比べて奨学金制度が充実しています。特に給付型の奨学金や助成金(グラント)は多くの大学で提供されており、経済的な困難に直面する学生の助けとなっています。

しかし、アメリカ国内の奨学金の中には留学生が対象外となっているものもあるので入念なリサーチが必要です。

アメリカの奨学金の代表的なものとして、学生や家族の収入に基づいて支給されるニードベース奨学金(ハーバード大学やスタンフォード大学のなどは、収入が一定以下の家庭に全額支給する制度を採用しています)、学業成績やスポーツ、芸術など特定の分野での成果に基づいて支給されるメリットベース奨学金があります。

さらに、Tazaki財団や柳井正財団など、日本人留学生向けの奨学金も利用可能です。

手厚い奨学金制度が存在する一方で、アメリカでも学生ローンを利用する学生は多く、卒業後の長期的なローン返済の経済負担は日本と同様に課題となっています。

「学費が高いからアメリカ留学は諦めるべき?」いいえ!奨学金や支援制度を利用することで、意外に負担が軽くなることもあるんです。

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アメリカの大学と日本の大学のメリット、デメリットを解説!

アメリカと日本の大学の特徴についてわかったところで、ここからは、アメリカと日本の大学のメリット・デメリットを教育制度、学生生活、学費・奨学金制度の3つの面から解説していきます!

日米の教育制度のメリット、デメリット

日本の大学では、早い段階から専門分野に集中できるため効率的に専門性を高められる一方、入学時に専攻を決めるため幅広い知識を得る機会が限られており、進路変更も難しくなっています。

対してアメリカの大学では、幅広い知識を学ぶことができるため興味やキャリアの幅が広がり、専攻の変更も容易ですが、専門性を習得するには時間がかかることがあります。

日米の学生生活のメリット、デメリット

日本の大学では、比較的自由な時間が多く、自己成長や趣味の活動に費やせるため、学生間の交流も活発で友人関係を築きやすいというメリットがあります。

しかし、授業外の活動が増えることで学業への集中が低くなることがあるというデメリットも存在します。

アメリカの大学は、異文化交流や多国籍な環境を楽しめ、課外活動がキャリア形成に直結することが多く、リーダーシップやネットワーキングの強化が期待できます。

ただし、寮生活の費用が高く、金銭的な負担が大きいことや、学生ビザ(F-1、J-1ビザ)の場合、アルバイトの制限がある点がデメリットとなります。

日米の学費や奨学金制度のメリット、デメリット

日本の大学のメリットとしては、学費が比較的安く、地方自治体や民間団体からの奨学金制度も活用できる点があります。

しかし、給付型奨学金の数が少なく返済負担が大きい場合があることや、特に私立大学は学費が高額になることがデメリットです。

また、円安になると学費やその他の支出の負担が大きくなることもあります。

一方、アメリカの大学では、給付型奨学金の種類が豊富で、経済的負担を軽減できる可能性が高いほか、学業以外の活動(スポーツやボランティアなど)が奨学金の対象となり、多才な学生が評価されやすい点がメリットです。

しかし、学費や生活費が非常に高額で、奨学金を活用しないと負担が大きくなり、学生ローンを利用した場合は返済が長期的な負担になる可能性があるというデメリットもあります。

日本の大学とアメリカの大学、どちらを選ぶべき?

日本とアメリカの大学の特徴やメリット・デメリットがわかったところで、どちらを選ぶべきなのか考えていきましょう。

ここでは、教育制度、学生生活、学費や奨学金の3つのポイントから、アメリカと日本の大学に適している人を詳しく解説します!

1. 教育制度:専門的に学びたいなら日本、幅広く学びたいならアメリカ

教育制度の面で言うと、専門的に学びたいなら日本の大学、幅広く学びたいならアメリカの大学が適しているでしょう。

日本の大学では、入学時に専攻が決まっており、その分野に早く特化できるため、効率的に専門知識を深めることができます。すでに学びたいことが明確に決まっている人に適したシステムだと言えるでしょう。

逆にアメリカの大学では、学びの幅が広く、専攻変更も容易なため、多様な分野に触れることができます。大学に入ってから興味やキャリアの方向性を模索したい人にとっては魅力的な仕組みです。

2. 学生生活:学外活動を充実させたいなら日本、バランス良く頑張りたいならアメリカ

学生生活において、学外活動を充実させたいなら日本の大学、学業と課外活動のバランスを取りたいならアメリカの大学が向いているでしょう。

日本の大学では、学業に加え、サークル活動やアルバイトなど、自由な時間が多く、趣味や自己成長に時間を使いやすいです。

一方、アメリカの大学では、学業と課外活動を両立させることが求められますが、スポーツやボランティア活動がキャリア形成に直結することも多く、リーダーシップやネットワーキングのスキルを磨くチャンスがあります。

また、異文化交流を重視するなら、アメリカでの学生生活は非常に魅力的です。

3. 学費:コストを抑えたいなら日本、奨学金をゲットできるならアメリカの大学も夢じゃない

学費を考えると、コストを抑えたい場合は日本の大学が有利です。

日本の大学は学費が比較的安く、生活費も抑えやすいです。

しかし、アメリカの大学には豊富な奨学金制度があり、これを活用することで学費の負担を大幅に軽減できる場合もあります。

アメリカの大学を選ぶ場合、奨学金制度を事前に調べ、活用することで学費の問題を解決できる可能性が高くなります。


基本的にコストを抑えたいなら日本の大学ですが、奨学金制度を活用できるならアメリカの大学も十分現実的な選択肢の一つと言えるでしょう。

まとめ

今回は、日本とアメリカの大学の違いについて、入試制度、教育システム、学生生活、課題の量、学費・奨学金制度という重要な5つの観点から比較・解説してきました。

ポイントをまとめると...

日本の大学には

  • 学力重視の入試
  • 専門分野に特化した学びが得られる
  • サークル活動やアルバイトなど、学外の活動に取り組みやすい
  • 課題は比較的少ないが期末試験が成績に大きく影響する
  • 奨学金は限られているが学費は比較的安い

アメリカの大学には

  • 高校の成績や作文、課外活動を総合的に評価する入試
  • リベラルアーツ教育により幅広い知識が得られる
  • 多国籍な環境で学内外の様々な活動に参加できる
  • 課題は多いが勉強のサポートが手厚い
  • 学費は高額だが奨学金の活用によっては学費や生活費を抑えることができる

という特徴があります。

日本とアメリカの大学の違いを知って、自分に合った進学先選びを!

もちろん、「日本の大学が絶対にいい」とか、「絶対にアメリカに行くべきだ」とか言うことはありません。

だからこそ、進学先を考える上では幅広い選択肢を視野にいれ、それぞれについて理解し、比較することが重要です。

これから自分が歩む道についてじっくり考え、自分にとってベストだと思える選択をするための準備をしましょう。

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