- 2024/12/15
- 2024/12/16
【完全ガイド】海外大学進学に必要な英語力と試験の選び方を解説!
この記事を書いたライター
Saku
オーストラリアのニューサウスウェールズ大学商学部に在学中。留パスでは海外大生ライターとして留学情報を発信中!
みなさんこんにちは!現役オーストラリア大学生のSakuです!
「海外大学に行きたいけど英語力が心配...」
「海外大学進学にはどのくらいの英語力は必要なの?」 という悩みはありませんか?
実は、海外大学進学に必要な英語力は大学によって大きく異なりますが、基本的には、4年制大学に進学する場合、TOEFLで70点前後(60点以上は必要)、IELTSで6.5前後(6.0以上は必要)が目安となります。
さらに、難関有名大学を狙う場合は、TOEFL80〜100点以上、IELTS6.5〜7.0以上を証明する必要があります。
しかし、現在英語力に自信がなくても、2年制大学やパスウェイプログラムなら必要な英語力が比較的低いため、これらを活用して海外大学に進学することが可能です。
この記事では、海外大学進学に必要な英語力について、試験の選び方、英語力に自信がない場合のおすすめ進学方法を詳しく解説します。海外大学進学に興味があるけど、英語力が心配な方はぜひ最後まで読み進めてください。
この記事でわかること:
- 海外大学進学に必要な主要英語試験の特徴と選び方
- 海外大学進学に必要とされる英語力の目安
- 海外大学進学で英語力に自信がない場合はどうすればいい?
- 海外大学奨学金に必要な英語力の目安
2. 海外大学進学に必要な英語試験の特徴と選び方を解説!
海外大学に進学するためには、自分が目指す国や大学に合った試験を選ぶ必要があります。
以下で、海外大学進学でよく使われる代表的な2つの英語試験の特徴と、さらに試験選びのポイントについて詳しく解説します!
1. 代表的な2つの英語試験
留学生の英語力を測る目安として、TOEFLとIELTS、この2つの英語能力試験に分けられます。
いずれもリーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能が測られます。日本国内の大学入試と同様に、留学を希望する大学のランクによっても止まられるスコア水準は異なります。
以下で、まず、この2つの試験の特徴を見ていきましょう。
1, TOEFL
海外大学への留学を目指す際に、代表的な英語試験のひとつが「TOEFL(トーフル)」です。
多くの教育機関では、TOEFLとIELTSのいずれの試験結果も英語力の証明として受け付けていますが、特にTOEFLは北米、特にアメリカやカナダの大学で広く採用されています。
TOEFLの試験内容は、学術的なトピックに特化しているのが特徴です。
化学や政治、芸術といった教科書的な内容が多く出題されるため、アカデミック英語が測られます。
試験はリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4セクションに分かれており、各セクションが30点満点で、合計120点満点となっています。
この試験は、コンピューターを使って約2時間かけて行われます。
アメリカをはじめ、約130カ国で実施されている国際的な試験であるため、多くの大学がTOEFLのスコアを英語力の基準として採用しています。
2, IELTS
TOEFLと並んで、もう一つ代表的な英語試験といえば「IELTS (アイエルツ)」です。
IELTSは、イギリス英語を基にした試験で、リスニングではイギリスのアクセントが使われ、リーディングで登場する単語もイギリス英語のスペリングになっています。
この特徴から、イギリスやヨーロッパ、オーストラリアの大学で英語力の証明として採用されることが多い試験です。
ただし、多くの教育機関ではTOEFLとIELTSのどちらのスコアも受け付けているので、自分が進学したい大学の条件を確認することが大切です。
IELTSの特徴としては、TOEFLに比べて日常的な英語力を問われる場面が多い点が挙げられます。
たとえば、リーディングでは、学術的な内容に加えて一般の読者向けに書かれた文章が出題されることがあります。
また、スピーキングでは、アカデミックな話題だけでなく、日常生活に関する質問が多く、実際に使える英会話力が試されるのが特徴です。
試験形式も柔軟で、ペーパー試験とコンピューター試験のどちらかを選べる点も魅力の一つです。
TOEFLと同じくリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を測定しますが、拘束時間には少し違いがあります。
IELTSのリスニング・リーディング・ライティングは約2時間45分で行われますが、スピーキングは別の時間に実施されるため、トータルではTOEFLより少し長く感じられることがあります。
2. TOEFLとIELTSのどっちの試験を選ぶべき?
まず最初に確認しておきたいのは、受験を考えている大学がTOEFLとIELTSのどちらを受け付けているかです。
一部の大学ではどちらか片方しか認めていない場合があるため、大学の公式情報をしっかりチェックしましょう。
その上で、両方が受け付けられている場合は、自分に合った試験を選んで効率的に準備するのがおすすめです。
試験内容の違いを少し掘り下げてみると、TOEFLはリスニングやリーディングで学術的な内容が中心で、化学や政治、歴史など専門性の高いトピックが出題されることが多いです。
そのため、専門用語の知識がある程度求められ、単語の難易度もIELTSより高めだと言えます。
一方でIELTSは、学術的な文章であっても一般の読者向けに書かれた内容が多く、専門的な用語の負担が少ない傾向にあります。
また、スピーキングでは日常的な話題も出題されるため、実践的な英語力を重視する人に向いています。
どちらを選ぶべきか迷っている場合は、実際にTOEFLとIELTSの練習問題を解いてみるのがおすすめです。
試験形式や出題傾向を体験することで、自分の得意分野や苦手分野が明確になり、どちらに集中すべきかが見えてくると思います。
これまでに紹介した試験内容や特徴を参考に自分に合った試験を選ぶようにしましょう。
3. 海外大学進学に必要な英語力はどのくらい?進学ルート別に解説!
一概に海外大学と言っても、進学したい大学によって求められる英語力は大きく異なります。
例えば、4年制大学と2年制のコミュニティカレッジでは、入学条件やスコア目安に違いがあるため、それぞれの特徴を理解して準備することが重要です。
以下で、それぞれの進学ルートごとに必要な英語力のスコア目安について詳しく解説します。
1. 4年制大学への留学
4年制大学への留学は短期の語学留学や、コミュニティカレッジなどと比較すると、かなり高い英語力が求められます。
4年制大学への留学の場合、TOEFL 70点前後(60点以上は必要)、IELTSの場合、6.5前後(6.0以上は必要)が目安となるでしょう。
難関有名大学を狙う場合、TOEFL80点以上、IELTS6.5以上を証明する必要があります。
また、大学により、リーディングやライティングなど、各セクションごとに最低スコアを設けている場合もあるので、注意が必要です。
例えば、ケンブリッジ大学はIELTSのOverall Scoreが7.5が必要ですが、各セクションで7.0以上必要なため、1つだけが得意ですごく点数が高くても、無理ということになります。
大学の講義は専門性が高く、IELTSやTOEFLの4技能、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの平均して高いがスキル必須とも言えます。
また、少人数のグループディスカッションも頻繁に行われるため、ディスカッションスキルや、口頭でのコミュニケーションスキルも求められます。
そのため、事前にアカデミックな英語力をしっかりと身に着けておくことが大切です。
2. 2年制大学 (コニュニティーカレッジ)への留学
2年制大学、いわゆるコミュニティカレッジは、比較的入りやすい入学条件が魅力で、多くの留学生にとって海外大学進学の第一歩となる存在です。
必要とされる英語力の目安は、TOEFL iBTで45〜61点、IELTSで4.0〜5.0、英検なら2級程度です。
このスコアは、4年制大学と比べて低めに設定されており、英語力や高校の成績に自信がない場合でも挑戦しやすいのが特徴です。
コミュニティカレッジの利点は、入学しやすいだけでなく、学費が4年制大学よりも大幅に抑えられる点にもあります。
さらに、コミュニティカレッジで学んだ後に4年制大学へ編入する「2+2プログラム」を利用することで、効率的かつ経済的に学位取得を目指すことができます。
ただし、注意すべきなのは、現地で受ける授業の内容やレベルは4年制大学とほぼ変わらないという点です。
現地の学生と同じ講義を理解し、課題をこなすには、しっかりとした英語力が必要になります。そのため、コミュニティカレッジへの進学を目指す場合でも、留学前の英語力を上げておくことは非常に重要です。
4.海外大学進学で英語力に自信がない場合はどうすればいい?
前述した通り、4年制の大学への留学は非常に高い英語力が求められるため、ハードルが高すぎると感じてしまう方も多いかもしれません。
しかし、「英語力に自信がない」、「希望する大学の入学条件に達していない」という場合でも、進学の道はあります。
以下で、現時点で英語力が足りない、心配な方に向けてぴったりの進学方法、パスウェイプログラムをご紹介します。
1. パスウェイプログラム(Pathway Program)とは?
「行きたい大学の入学条件に満たしていない...」、「英語力に自信がない...」。
このような悩みを持った方にぴったりな制度が、「パスウェイプログラム」です。
パスウェイプログラムとは「条件付き入学」と呼ばれるもので、海外では比較的一般的な制度として知られています。
各国によってパスウェイプログラムの名前は違いますが、多くの国に進学準備コースと呼ばれるものが存在します。
例えば、イギリスではファウンデーションコースと呼ばれる進学準備コースがあります。
パスウェイプログラムを利用すれば、出願時に入学条件として定められている英語力に達していない場合でも、指定されたプログラムを履修し、規定の成績以上で卒業することを条件として、条件付きで合格をもらうことが出来ます。
つまり、必要な英語力を満たしていない場合でも、わざわざ語学学校に通うなどして時間とお金を使わなくてもよいのがパスウェイプログラムとなっています。
イギリスのファウンデーションコースについてはこちらの記事で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
関連記事【徹底解説】イギリスのファンデーションコースとは?日本の高校からイギリスの大学への裏道を紹介!
2. パスウェイプログラムで求められる英語力の目安
パスウェイプログラムは、高校を卒業して、「大学一年生」に相当する留学生を対象にしている制度です。
直接入学で設けられている英語力の基準よりも少し下回って設定されているため、留学に対してのハードルが少し下がります。
もちろん大学にもよりますが、例えばパスウェイプログラムを利用した場合、直接入学にはTOEFL70点以上、IETS6.0以上必要だったのが、TOEFL60点以上、IELTS5.5以上の英語力で入学することが出来ます。
3.パスウェイプログラムによる大学進学の流れ
パスウェイプログラムの中にも、国によって種類がある場合があります。
そこで、今回はオーストラリアを例に出して紹介します。
オーストラリアの場合、パスウェイプログラムの中には2種類あり、ファウンデーションコースとディプロマコースに分かれています。
ファウンデーションコースは「大学の準備期間」とも言われ、大学1年生になる前に追加で1年間大学で勉強するための基礎を学びます。つまり、コース修了後に提携する大学の1年生として入学できます。
一方でディプロマコースは大学1年生と同等であり、英語+大学での専門に関連した内容を学ぶことができ、コース修了後は、提携する大学の2年生として編入することが可能です。
その分、ディプロマコースはファウンデーションコースに比べてやや入学条件が高く設定されていますが、パスウェイプログラムの一環として変わりはないので、直接入学より易しい条件で入学することが出来ます。
5.海外大学進学の奨学金で必要な英語力
海外大学進学において、英語力は大きなハードルの一つですが、それと同じくらい留学費用も大きな壁です。
しかし、奨学金を活用すれば、留学の経済的負担を大幅に減らすことができます。代表的な奨学金制度には、日本学生支援機構(JASSO)や柳井正財団海外奨学金があり、それぞれに必要な英語力があります。
そこで、以下で、これらの奨学金で必要となる英語力の目安について詳しく解説します!
1. 日本学生支援機構(JASSO)海外留学支援制度(学部学位取得型)
日本学生支援機構(JASSO)が提供する海外留学支援制度は、学士号取得を目指す日本人学生を対象とした給付型奨学金であり、海外留学に必要な経費を国費で支援します。
この制度は文部科学省の管轄下にあり、国内外の大学への進学や編入学を希望する学生に利用されています。
給付金額は留学先や地域によって異なりますが、月12万4000~32万6000円程が支給されます。
留学先大学での主な使用言語が英語の場合、応募時までに受験したTOEFL iBT 80点またはIELTS 6.0以上で申請することが出来ます。
2.柳井正財団海外奨学金
柳井正財団海外奨学金は日本人学生がグローバルな水準で学ぶことを支援する返済不要の給付型奨学金プログラムです。
対象は米国のトップ50に入る大学、および同等レベルの英国の大学への留学者で、競争率は高いものの、合格した場合の金銭的支援は手厚いです。
給付金額として、奨学生1名当たり年間US$100,000(英国は£68,000)を上限とし、財団が大学ごとに必要な費用(授業料、寮費、保険料)を支援してくれます。
出願時点でのスコアがTOEFL iBT 90 以上、または IELTS 6.5 以上と、JASSOと比較すると申請条件がやや高いと言えます。
海外大学進学に必要な英語力まとめ
今回の記事では、海外大学進学に必要な英語力について、試験の選び方、英語力に自信がない場合のおすすめ進学方法についてご紹介しました。
海外大学進学を考えるに当たって、英語力に不安がある方は多いと思います。
しかし、希望する大学を基に今自分に必用な英語力を明確にすることで、何から始めるべきなのか、何の対策が有効かがはっきりします。
また、パスウェイプログラムも視野に入れることによって、海外大学進学へのハードルがグンと下がるため、海外大学進学はそこまでハードルが高いものではありません。
海外大学への進学を目指すなら準備は早めに!
海外大学への進学を考えているなら、準備は早めに始めることが成功へのポイントです。
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